大学4年で中退するのは、もったいないのでしょうか?
せっかく3年間通ってきた大学を、最終学年で辞めるのはダメなのか。
今回は大学4年で中退する理由やリスクについて見ていきます。
大学卒業後の進路は就職だけではありません。
留年・就職浪人・専門学校や大学への入り直し
さまざまな選択肢を視野に入れることで、後悔しない進路を選ぶことができますよ。
大学4年で中退ってあり?本当に辞める人はいるのか
大学を中退する人の割合は、どれくらいなのでしょうか?
実際に大学を辞める人の割合や有名人について調べてみました。
意外に中退する人が多いことがわかりましたよ。
① 大学中退=クズではない
文科省の調査によると、大学を中退する人の割合は1年で2%弱。
4年間で言うと100人に7人は中退しているという計算となります。
例えば2021年時点では大学生の総数は263万人。
つまりこの中の2%である5万人は、この1年間で中退するということになります。
こう考えると中退すること自体は、そこまで珍しいことではないですよね。
大学内の友人からすると辞めていく同級生は珍しい存在。
ただ全国的に見てみると、中退する人は一定数いることがわかります。
② 大学4年で中退を決意する人もいる
では大学4年生という最終学年で辞める人はいるのでしょうか?
Twitter内では、大学4年で中退した人もいました。
私が大学生だったころも、起業して大学を辞めた人や、途中から理由も言わず授業に来なくなり辞めた学生がいました。
就職活動でメンタルが折れてそのまま卒論も書けず…といった学生もいましたね。
就職活動や卒論、将来の進路など大学4年生になると悩み事が増えます。
そこで自分の人生を見つめ直して辞める人や、体調を崩して辞める人がいました。
【補足】大学を中退した有名人も多い
補足情報ですが、大学を辞めた有名人もけっこう多いです。
クイズ番組で優秀な人や、MCクラスの芸人さんも辞めていますね。
明確にやりたいことがあり、それが大学にいたら叶えられない。
そんなときは大学を途中で辞める人も多いです。
大学4年で中退する理由とは?
ではなぜ大学4年で中退を決意したのか。
その理由で多いものを5つ挙げてみました。
① 大学4年になって単位が足りないことに気づく
中退する理由で多いのが、『卒業できる見込みがないから』
このまま大学生活を続けていても、勉強が追い付かず単位が取れない。
そうなるとモチベーションも下がり、大学を辞めてしまう学生がいます。
ただ単位がないからと中退するのはもったいないです。
大学4年時の前期後期に頑張れば、卒業に必要な単位を取れるかもしれません。
就職活動をしながらでも、授業の取り方次第で卒業できる可能性は見えてきますよ。
参考⇒大学4年で留年しそう!卒論や就活への影響と学費の解決策
② 卒論が間に合わない
大学4年になると就職活動・授業・卒業論文とやることがいっぱい。
就職活動は終わりがわからない戦いですし、卒論は期限が決められています。
卒論を甘く見て始めるのが遅かった場合は、間に合わなかったり教授から落とされる可能性も。
明らかに間に合わないとなると、そのまま辞めてしまう学生もいます。
ただ卒論に関しても単位不足と同じで、すぐに辞めるのはもったいないと言えます。
大学側からしても中退ではなく卒業させてあげたいというのが本音。
教授などに早めに卒論の相談をしてフィードバックを求めれば、間に合う可能性も出てきます。
参考⇒大学を卒業できる気がしない!確認の仕方や不安との戦い方
③ 金銭的な理由で今すぐ就職する必要が出た
親が体調を崩して働けないなど、収入面が原因で中退する学生もいます。
学費を払えず今すぐ就職して働く必要が出た場合なども中退する理由。
大学4年生になると、来年から社会人になるための就職活動が始まりますよね。
ただ金銭的な負担があるとなると、来年まで待つことができないことも。
こうなると大学4年で中退して、すぐにどこか就職して働くという選択肢もあります。
④ 専門学校など夢が変わった場合
将来やりたいことが見つかったけど、それが大学で叶えられないこともあります。
例えば大学在学中に夢を見つけた場合ですね。
美容師やデザイナーなど専門職であれば専門学校へ行く必要があります。
さらに医者や臨床心理士などが夢であれば、大学でも医学部に入り直さなければいけません。
このように夢が見つかった(夢が変わった)ことで、今の大学に通う理由が無くなることもあります。
⑤ 公務員になる場合も学歴は関係ないケースがある
地方公務員なら高卒でも目指すことはできます。
なので大学を中退して、地方公務員を目指すという進路を取る学生もいるでしょう。
高卒枠があるので可能性はあります。
ただ公務員を目指す場合は、大学在学中に勉強することもできますよね。
なのでなぜ中退して応募したのかなど、面接で理由を答えられる必要はあります。
大学4年で中退するリスクとは?最悪の末路も考える
大学4年で中退するリスクもあります。
途中で辞めるときは、次の3つのリスクを事前に覚悟しておきましょう。
① 周囲との関係性に変化がある
大学を途中で辞めるときは、周囲の人間関係が変わります。
例えば親は反対するかもしれないし、中退を受け入れても納得はしてくれないかもしれません。
学費を払っていたのが親なら、関係性が悪くなる可能性もあります。
それに大学の同級生や後輩との関係性も疎遠となります。
授業で会うこともないし、卒業旅行などに誘われないかも。
話すのが気まずくなって、そのままフェードアウトすることも考えられます。
もちろん新しい夢に向かって中退するなら、そこでの人間関係も生まれるでしょう。
ただ単位が足りないとか卒論が間に合わないといった理由で辞めたら、関係性が悪化することも覚悟する必要が出てきます。
② 奨学金の返済が始まる
奨学金をもらっていたなら返済も始まります。
中退したからといって奨学金が免除されるわけではありません。
就職して働いていても、フリーターをしていても、無職でも毎月決まった額を返済することになります。
安定した収入を得て奨学金を返したいなら、大卒で就活する方が良いでしょう。
③ 大学を中退すると就職活動では高卒扱いとなる
大学を中退した場合は「中途採用枠」で就職活動を始めます。
ただ中途採用枠でも就業未経験なので、即戦力が欲しい中途採用枠では不利。
大卒ではないので高卒以上が条件の求人に絞って応募するので、やりたい仕事に就けない可能性も高まります。
もちろん最初に入社した企業でキャリアの全てが決まるわけではありません。
ただ有名で業績が安定しているような大企業は、大卒が条件であることが多いのも事実。
転職や副業を考えないと、大卒の同級生と比べて生涯賃金に差がでることも覚悟しましょう。
大学4年で中退する学生はいる!ただリスクも覚悟しておくべき
大学4年生でも中退する人はいます。
単位や卒論が原因だったり、家庭の事情など理由はさまざま。
金銭的な理由など家庭の事情で大学生活を続けられない場合は、仕方がないかもしれません。
それに夢ができて(夢が変わって)、大学や専門学校に入り直す場合もあります。
ただ単位が足りないや卒論が間に合わないといった理由で辞めるのはもったいない。
中退すると就職が不利になるなどリスクもあります。
そのリスクを踏まえた上で中退するかどうかを、じっくり考えましょう。
金銭面や体調面で通えない場合を除けば、頑張って卒業した方が後悔は少ないですよ。
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